ゲーム音楽演奏会のマナー

ここ数年、ゲーム音楽の演奏会・コンサートは以前に比べて数多く開催されるようになりました。

その一方、
「ゲーム音楽の演奏会に行ってみたいけど、初めてなのでルールやマナーなどが良く分からない……」
そういった不安の声を耳にする機会もあります。

ですが、ゲーム音楽の演奏会は、実際に行ってみれば堅苦しくなく気楽に楽しめるものばかりです。

この記事は、演奏会初心者の方のために「マナーの基本」を抑えるために書かれました。ゲーム音楽鑑賞という楽しい世界への最初の一歩として、是非参考にしていただければと思います。

注意事項

・この記事は、ゲーム音楽探究ゼミ「トライノート」のメンバー有志によるものです。
観客、奏者、運営、それぞれの立場のメンバーを交えて意見交換し、作成しています。

・この記事のマナーはあくまで目安の一つとお考え下さい。
演奏会主催から提示されるルール・マナーがある場合には、そちらに従いましょう。

・この記事は、主に「オーケストラ・吹奏楽」形式のコンサートを対象にしています。
ライブハウスでのバンド演奏や、クラブイベントなどでは考え方や文化が異なることにご注意下さい。

1.「音」のマナー

演奏会は「音」が主役ですから、それを妨げない配慮が大切です。
特にオーケストラなどでは「小さくて繊細な音」の響きを聴くのも楽しみの一つですので、雑音には特に気を配りましょう。

演奏中の私語はしない

演奏中の私語は厳禁です。ヒソヒソ声のつもりでも周りには思った以上に聴こえています。息を潜めて硬くなる必要はありませんが、演奏中は静かに音に耳を傾けましょう。
演奏されているゲームの話を、つい隣の友人と語りたくなってしまうかもしれませんが、思い出話は演奏の後に取っておきましょう。

ゲーム音楽の演奏会では、思わず笑ってしまう演出を仕込んでいる楽団も多く見受けられます。その場合にはもちろん大いに笑ってよいでしょう。

物音に注意

演奏中は、ちょっとした物音も周りの人には気になってしまうものです。特に静かな曲では要注意。
そこで気をつけるべきポイントをまとめてみました。

・携帯電話などは音の鳴らない設定に(バイブレーションもNG)
→ 時間ギリギリに駆け込んだときは忘れやすいので要注意。バイブレーションの振動音も意外と響きます。

・演奏中に携帯電話などの操作はしない
→ 演奏中に携帯電話・スマートフォンなどを操作するのは、明かりや操作音、動作などが周囲の迷惑になることがあります。

・演奏中にパンフレットを大きな音を立ててめくらない
→ ペラペラ、カサカサといった紙の音は意外と気になるものです。

・チラシの束を落とさないように
→ パンフレットに挟まれているチラシは滑り落ちることがあります。演奏前にカバンにしまうとよいでしょう。

・咳やくしゃみはタオルなどで口を抑えて
→ 生理現象は仕方のないところもありますが、タオルで抑えるなど出来るだけ周囲に配慮をしましょう。

・傘は立てかけずに寝かせて置く
→ 倒れたときに大きな音が鳴ってしまいます。

・ガチャガチャと音が鳴ってしまう服やアクセサリは避ける
→ 身じろぎしたときに音が鳴ってしまいます。

・激しい身振り手振りは避ける
→ 音ではないですが、演奏中に音楽に乗って激しすぎる身振り手振りをするのは、周りの人が気になってしまうかもしれません。(軽くリズムに乗るくらいは大丈夫でしょう)

拍手について

拍手のマナーについては難しい部分も多いのですが、慣れない内は周りに併せていれば問題ありません。
オーケストラや吹奏楽では、「指揮者の登場を拍手で迎える」、演奏が終わって「指揮者が手を下ろしたら拍手」というのがよくあるタイミングです。良い演奏だと感じたら、惜しみない拍手を送りましょう。

途中入退場について

演奏中は、席を移動したりドアを出入りしたりすることは避けましょう。これは出入りする音や姿が奏者や観客の集中の妨げになってしまうためです。(急病などは除く)
演奏会に遅刻し既に演奏が始まっている場合、一曲の演奏が終わるまでドアの外で待機し、曲間で入場することが多いです。(通常はスタッフの案内があると思います)

小さな子供連れの場合

これは演奏会ごとの方針にもよるので難しい問題なのですが、小さな子供はどうしても退屈になり声を出したり騒いでしまうことがあります。 自由席の場合には出来るだけ通路脇などの場所を取り、もし演奏中に騒いでしまった場合は一旦連れてロビーに出ると良いでしょう。(その場合、離席するのは演奏途中でも構わないでしょう)
演奏会によっては「親子室」が用意されている場合もあります。(ガラス窓越しに鑑賞できる部屋) 用意されていない場合や席数が少ない場合もありますが、演奏会側から案内がある場合にはスタッフに尋ねましょう。

2.「服装」のマナー

オーケストラ等の演奏会に初めて行くときに「ドレスコードはあるの?」と心配したことのある人は多いようです。ここでは服装や身だしなみの注意事項をまとめてみました。

カジュアルでOK

ゲーム音楽の演奏会の場合カジュアルでOKです。ジーンズやTシャツなどで全く問題ありませんし、普段着で来ている方が殆どです。(クラシック音楽でもドレスコードがあるような演奏会はごく稀です)

身だしなみについて

演奏会に限らないことですが客席同士の距離も近いので、周りの人が気にしてしまうほどの不清潔な身だしなみはNGです。また、匂いの強すぎる香水なども避けたほうが無難でしょう。

3.その他の注意点

客席内の飲食・喫煙は禁止

客席内(座席)では通常、飲食は禁止です。ロビー(ホワイエ)では飲食が許可されていることが多いです。
喫煙については近年は全館禁煙の場合がほとんどです。指定された喫煙エリアをご利用下さい。

録音・録画・撮影は禁止が多い

演奏中の録音・録画・撮影は、多くの演奏会で禁止されています。(撮影スタッフや、特別に許可されている場合を除く)
肖像権などの問題もありますし、主催者、出演者に迷惑がかかる場合もあるので、主催からの案内に従いましょう。たとえ身内が出演していたとしても、身内だけで行われる「発表会」とは異なるので注意が必要です。

チケットについて

演奏会によって、「入場無料」「事前申込制」「チケット販売制」など様々なパターンがあるので、公式サイト等の情報をよく確かめましょう。

入場制限について

人気の高いゲームタイトルの演奏会で「入場自由」の場合、来場者が予想を上回り、ホールの定員を越えて入場制限となってしまう場合があります。ホールは防災上、定員を超えての入場はできないのでその際は諦めることも必要です。
来場者数の予測は当日になってみないと分からないことが多いですが、そのような予想がされる場合には、念のため少し余裕をもって会場に向かうと良いでしょう。

4.その他

一人で参加しても大丈夫なの?

全く問題ありません。友人とあるいはグループで聴きに来ている人も多いですが、一人で聴きに来ている人も多く見かけます。少なくともそれによって「浮く」ということはありませんので大丈夫です。

出演する知人にプレゼントを渡したいのだけど?

アマチュアの演奏会の場合には、プレゼント預かり用の受付を用意していることが多いようです。
演奏会によっては終演後にお見送りとして奏者が挨拶に出てくることもあり、そこで渡せる場合もありますが、片付け等で忙しく会えない場合もありますので受付がある場合はそちらが良いでしょう。
音楽教室の発表会などとは異なり、演奏後の曲間などに舞台上に直接持っていくのは進行の妨げになるのでNGです。
演奏者は楽器や衣装など、当日は多くの荷物を持ってきていますので、生モノや重いもの、かさばるものなどは持ち帰りの負担になってしまう場合があるので気をつけましょう。

持ち物について

・カバン
→ 演奏会のプログラムやチラシを貰うことが多いので、A4サイズが入るカバンがあると便利でしょう。

・筆記用具
→ 主催者側で用意している場合も多いですが、アンケートを書くためのペンがあると良いでしょう。アンケートは主催者、奏者の大きな励みになるので、是非書いてあげましょう。

 

終わりに

私達、ゲーム音楽探究ゼミ「トライノート」のメンバーの中にも、一番最初は演奏会を聴きに行くのに、漠然とした不安を感じていた人も何人もいたようです。ですが、演奏会で生の演奏を聴くというのは、実際には堅苦しいことではありませんし、何よりとても楽しいことです。
本記事が、ゲーム音楽の演奏会を楽しもうとする方への最初の一歩の手助けとなれば幸いです。

本記事はゲーム音楽演奏会に関わる方に参考にしていただいたり、引用していただいたり、例えば演奏会ページからリンクを張っていただくなど、自由にご利用していただいて構いません。
(ただし、それによって生じたいかなる問題に関しましても、「トライノート」では責任を負えませんので予めご了承ください)

※本記事はゲーム音楽探究ゼミ「トライノート」の有志一同による記事です。

(2015/7/21公開)
ゲーム音楽探究ゼミ「トライノート」 「演奏会マナーを考える」有志一同